
Qlik Senseでの基本的なアプリケーション作成
Qlik Senseで基本的なアプリケーションを作成してみましょう。
ここでは、はじめてQlik Senseを使う方を対象に、ExcelのデータをQlik Senseに取り込んで簡単なチャートを作成する手順について説明いたします。
これからはじめてQlik Senseを使う方は、ぜひご覧ください。
改訂 2018年1月24日
新バージョンに対応しました。2018年1月現在の最新バージョンである「Qlik Sense November 2017」にあわせて、内容を改訂しました。
改訂前の記事はこちらからご覧いただけます。(旧版)Qlik Senseでの基本的なアプリケーション作成
Excelファイルのダウンロード
ここでは以下のファイルを使用しますので、ダウンロードしてください。uriage-jisseki-excel.zip
Zip形式ですので、ダウンロード後解凍してデスクトップに置いてください。

三つのシートにそれぞれ、売上、都道府県、地区のデータが格納されています。



アプリケーションの作成
それでは、Qlik Senseを起動して、あたらしくアプリケーションを作成してみましょう。Qlik Senseを起動するには、デスクトップ上のショートカットアイコンをダブルクリックするか、



今回は「Qlikアカウントを使ったログイン」を選択します。
※「認証リンクの追加」は、有償版のQlik Senseで使用します。

ユーザー名とパスワードを入力してログインします。
ここで入力するユーザー名とパスワードは、Qlik Sense Desktopダウンロード時にQlik社のサイトに登録したものです。

「Qlik Sense Desktopへようこそ」の画面で、[アプリの新規作成]をクリックします。

「売上実績」と入力して[作成]ボタンをクリックします。



データの取り込み
アプリケーションを作成したら、まずはじめに必要なデータをアプリケーションに取り込みます。データを取り込む方法には、「ファイルおよびその他のデータソースからデータを追加」と「スクリプトエディター」の二つの方法があります。
「ファイルおよびその他のデータソースからデータを追加」は、ウィザード形式で簡単にデータを取り込む機能です。
「スクリプトエディター」は、より高度な機能です。専用のエディタを使用して、関数などを指定することも可能です。
[ファイルおよびその他のデータソースからデータを追加]をクリックしてみましょう。



データを取り込むためのウィザードがはじまります。
この画面で取り込むデータの確認などができます。

今回は都道府県と地区のデータも取り込みたいため、「都道府県」と「地区」にもチェックを入れます。

画面右下の[データの追加]ボタンをクリックします。


画面右上の[データのロード]ボタンをクリックします。

データの取り込みが完了したら、こんどは分析画面となる「シート」を作成していきます。
[シートを編集する]ボタンをクリックしてください。


Qlik Senseでは、あたらしくアプリケーションを作成したら、まず使用するデータを取り込みます。
データの取り込みが完了したら、分析画面となるシートを作成していきます。
もちろん、データをあとから追加したり、変更したりすることも可能ですが、大まかな流れとしては”データの取り込み”→”シートの作成”という手順になりますので、覚えておきましょう。
シートの作成
それでは、シートを作成していきましょう。まず、この画面の見方を簡単に説明しておきます。
画面左側の領域のことを「アセットパネル」と呼びます。
「アセットパネル」の中には、さらに四つのパネル(タブ)があり、それぞれ「チャート」「カスタムオブジェクト」「マスターアイテム」「項目」となっています。


標準では提供されていないビジュアライゼーションを利用したい場合に使用します。

頻繁に使用するチャートや項目を登録しておいて、再利用したいときに使用します。



このボタンは、画面右に表示される「プロパティパネル」の開閉ボタンです。
「プロパティパネル」は、シートに配置したオブジェクトの詳細設定をするパネルです。

項目の追加
では、シートを作成していきましょう。「アセットパネル」から「項目」を選択します。
「年」の項目をシート上にドラッグ&ドロップで追加してください。


下図を参考に、「年」のサイズを調節してください。
オレンジ色の枠線をドラッグ&ドロップすることで、サイズを調節できます。

同様にしてこんどは「月」の項目を追加してください。


チャートの追加(KPIオブジェクトの作成)
それではここからは、チャートを作成してきましょう。「アセットパネル」から「チャート」を選択します。
「KPI」をドラッグ&ドロップでシートに追加します。

KPIオブジェクトで[メジャーを追加]をクリックします。

項目の一覧が表示されるので、「売上金額」を選択します。

ここでは、売上金額の合計値を表示したいため、Sum([売上金額])を選択します。



オブジェクトの詳細設定は、画面右側の「プロパティパネル」でおこないます。
「プロパティパネル」が開いていない方は、右下のボタンで開閉できることを思い出してください。
[ラベル]に「売上金額」と入力します。



棒チャートの作成
それでは、こんどは棒チャートを作成してみましょう。「アセットパネル」の「チャート」から「棒チャート」を追加します。

[軸を追加]をクリックして、「商品名」を選択します。




それでは、詳細設定をしていきましょう。
画面右側の「プロパティパネル」で[スタイル]を選択します。



画面右下のボタンで「プロパティパネル」を閉じます。

たとえば、PCで見たときと、タブレットを縦持ちで見たとき、横持ちで見たとき、それぞれ見やすいレイアウトに自動で調節してくれるということです。
そのため、アプリケーションを作成したら、さいごに全画面表示にして最終的な見た目を確認するといいでしょう。
さいごに保存して編集を完了します。
画面左上の[保存]ボタンをクリックします。


データの分析
以上でアプリケーションは完成ですが、すこしだけデータの分析の操作も確認してみましょう。値をクリックすると、その値で絞り込むことができます。
年から「2012」を選択します。

選択を確定するには、右上の[選択の確認]をクリックします。



棒チャートのX軸(ここでは商品名)をドラッグして、売上金額の上位五位までの商品を選択しています。





分析を終了して、はじめの画面に戻るには画面左上の[ナビゲーション]ボタンをクリックして、[アプリ概要]をクリックします。

アプリケーションを閉じるには、単純にこのアプリケーションのタブを閉じてください。

さいごに…
今回ははじめてQlik Senseを使う方を対象に、基本的なアプリケーションの作成についてご覧いただきました。細かい機能の説明などは省きましたが、大まかな開発の流れは掴んでいただけたのではないでしょうか。
今回はごく基本的な機能のみを紹介しましたが、Qlik Senseにはほかにも便利な機能が沢山あります。
たとえば、チャートに関して言えば、折れ線チャートや円チャートはもちろん、コンボチャートや散布図、ツリーマップ、マップ(地図)などが作成できます。
チャートのサンプル(散布図、コンボチャート、ツリーマップ、マップ)

ほかにも、データを横断的に検索できる検索ツールや、Microsoft PowerPointのようなプレゼンテーション用のスライドを作成するストーリーテリング機能、高い拡張性を活かしたプラグイン(チャートエクステンション)など、非常に多くの便利な機能があります。
これらの機能についても、機会があればこのブログ上で紹介したいと思います。
さらにQlik Sense Desktopでは、QlikView Personal Editionにあった、ほかの方が(ほかのPCで)作成したファイルを開けないという制限もなく、ファイルの共有も自由にできます。
例として、今回作成したアプリケーションをアップしておきましたので、ご自由にご利用ください。
qlik-sense-first-application.zip
「売上実績.qvf」が今回作成したアプリケーションの完成版、「売上実績2.qvf」が上に掲載したチャートのサンプルです。
Qlik Sense Desktopにドラッグ&ドロップして直接開くか、または以下のディレクトリに配置すると、ハブ(Qlik Sense Desktopの初期画面)に表示されます。
C:\Users\<ユーザー名>\Documents\Qlik\Sense\Apps
お疲れ様でした。